呼吸器内科看護師の役目と求められる資質

呼吸器内科は、喘息や肺炎、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺がんなど、呼吸器系の疾患を抱える患者さんをケアする専門分野です。仕事内容は、バイタルサインの測定や投薬管理といった一般的な看護業務に加え、呼吸状態の観察や人工呼吸器の管理、酸素療法のサポートなど、専門性の高いケアが多く含まれます。呼吸器の異常は即座に命に直結するため、患者さんのわずかな呼吸の変化も見逃さず、迅速に対応することが求められます。また、終末期のケアにあたる場合も少なくなく、患者さんやご家族の精神的なサポートも求められます。

呼吸器内科における看護師の役割は、単なる治療の補助にとどまりません。患者さんが少しでも楽に呼吸できるよう、体位を工夫したり、痰の喀出を促したり、日常的なケアを通して患者さんのQOL(生活の質)向上に貢献することが不可欠です。また、病気の知識だけでなく、患者さんの不安や苦痛を和らげるためのコミュニケーションも非常に大切です。

この分野で活躍するうえで特に必要なスキルは、丁寧かつ細やかな観察力です。患者さんの呼吸音や顔色、意識レベルの変化など、些細なサインに気づくことが、病状の悪化を未然に防ぐことにつながるからです。急変対応の機会も多いため、冷静・迅速に行動できる判断力も重要です。その中で、患者さんの不安に寄り添う共感力や、チームで協力して仕事を進める協調性も、欠かせない資質といえるでしょう。こうして患者さんに寄り添い、呼吸という生命活動の重要事項を支えることが、呼吸器内科看護師の役目なのです。
■関連情報リンク・・・≪徹底解説≫呼吸器内科看護師になろう!!